TS的な何か(仮)

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zoom RSS TSBR 33話

<<   作成日時 : 2009/11/02 23:09   >>

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-「ほ、ほたる…」-

男の声だった。しかも、元気のない、死にそうな声。そのせいで、誰の声か分からなかった。

「だれなの?名乗ってよ?」
「俺だ…裕樹だ…」
「えっ……?」

裕樹くん?だって、私の目の前に裕樹くんはいるのに、えっ、それって…
「ほたる…そこに俺が、裕樹の身体が、いるな…?」
「えっ…えっと、えっ、ちょっと、それって―」
「そうだ…俺が…本物の裕樹だ…そいつは…俺と身体を入れ替えた…田中洋介だ…」





えっ?
目の前にいる裕樹くんが、洋介?
洋介と私は、小学校からの知り合いだ。幼馴染み、というわけではなく、ただ単に学校がいっしょなだけだった。そのため、特別親しいわけでもない。その洋介が…
そんなことを考えていると、目の前の裕樹くんが口を開いた。
「そこまで言うなら、証拠を見せてみろよ。」
目の前の裕樹くんは、余裕の表情でそう言った。
そ、そうだよね?洋介が勝手に変な事言ってるだけだよね?今この瞬間もつながっている裕樹くんが、洋介だなんてそんなことないよね?

「…分かった。証拠かどうかは分からないが―」

ガチャッ


部室のドアが開いた。

「えっ?ど、どうして?」
「…身体は入れ替わっても…服装は入れ替わらない…だから…ポケットに入れておいた鍵は…そのままだった…」
そう言いながら、洋介が入って来る。が、
「ひっ!な、なによそれ!」
私が見たもの、それは、全身血だらけになった洋介の姿だった。
「ほたる…証拠という証拠…はないが…状況から…判断してくれ…」

洋介が、自分の状態に構う事なく私に言った。
―そういえば、裕樹くんがここに来たとき、裕樹くんは鍵を使わずに私に開けさせた。もちろん、私が中にいるのは知っていたから、というのもありうるけど…。でも…
私が混乱していると、目の前の裕樹くんが突然、笑い出した。

「くっくっくっ、鈍感過ぎるぞ、ほたる。俺が裕樹じゃないことぐらい気付けよ。まあそれだけ俺の演技が上手ってことか。」
「えっ、裕樹くん…?」
「だ〜か〜ら〜、裕樹じゃねぇ!って言ってるだろ?」
「洋介…お前は…許さん…」
「おいおい、そんな死に損ないの身体でどうしようってんだ?余計なことすると、本当に死ぬぞ?」
「ほたる…を…守るためなら…」
「ああそうかい。男の、いや、彼氏の鏡だなオイ。じゃあ死ね。」
「や、やめ―――」
ほたるの言葉もむなしく、裕樹(洋介)は金属バットで洋介(裕樹)にトドメをさした。

「あっ、そ、そんな。そんなぁぁぁぁ!」
「大丈夫、ほたるは殺さないから。ほたるは、ね…」
そう言うと、裕樹(洋介)はドアの鍵をかけて再びほたるのほうへ近付いていった。
「い、いやっ!来ないで!」
「叫んでも無駄だよ?もう誰も来ないから…」
ほたるの顔は、恐怖でひきつっていた。




―そのころ教室では―

「本物の裕樹は死に、残されたほたるちゃん!迫り来る偽裕樹に、ほたるちゃんはどう立ち向かうのか!?
次回、『裕樹(洋介)の語り』お楽しみに!」


いや、恭子先生、突然わけわからない予告しだして、何がしたいんですかあなたは。俺は心の中でツッコむのすら疲れましたよ。

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